イラストレーターamycco.のブログです。

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チェコ・オーストリア・スロベニアの旅 ~ 10日目 リュブヤーナを経て帰国。

2009年8月5日。

いよいよ帰国の日。
スロベニアの首都、リュブヤーナから、トルコを経て日本へ帰ります。

************************************************

昨日は夜コーヒーを飲んだせいか、なかなか寝付けなかった。

でも今日はさわやかに6時半起床!
荷物をまとめてからちょっと出かける。

スーパーでお菓子やバナナ、えのぐセットなどを買う。
スーパーに長居しすぎていつのまにか8時半。

ちょっとブレッド湖のまわりを歩く。
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今日はすっきり晴れて青空が広がっている。
帰る前に晴れのブレッド湖も見れてヨカッタ!
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白鳥と写真を撮ろうとして威嚇される。
白鳥とはなかなかうまくいかない日々だ・・・。

9時にチェックアウトして、9時半、リュブヤーナ行きのバスに乗る。

***

10:50 リュブヤーナ着。

少し街をうろうろする。
荷物があるのであまり歩きまわれないけれど、ピンクの教会や橋のある広場のあたりへ行く。

首都とは思えないぐらいゆったりとした雰囲気。
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そしてリュブヤーナ駅前に戻り。リュブヤーナのファーストフード店でよく売られているBUREKという食べ物を買い、空港行きバスを待つ。

BUREKはとても大きくて油っこいパンの中にひき肉が入っている。
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おいしいけど、半分ぐらいのサイズでいいなぁ・・・。

バス乗り場で食べていると、下で5羽ぐらいのスズメが、私がこぼさないか見張っていて、うっかりこぼすとすかさずやってくる。
油っこいけど大丈夫・・・?

そして12:10のバスに乗って空港へ向かう。
13時リュブヤーナのBrnik空港着。
とても小さな空港で、すぐに手続きも終わりヒマになる。

***

15時半 トルコ・イスタンブールへ出発。

18時半ごろ、イスタンブールのアタトュルク空港着。

また5時間ぐらい乗り換え待ちがあるけれど、今度は夜だし少し疲れているので空港内で待つことに。

空港の本屋で”SUDOKU(数独)”の本を買い、スタバでレモングリーンティーフラペチーノを飲む。
ちなみに数独の問題は全く解けない・・・。ハイレベルな本だったようだ・・・。

23:40の飛行機でいよいよ日本へ。

機内ですぐに寝てしまったのか、離陸の瞬間を覚えていなくて「離陸、まだかなぁ・・・」とずっと思っていたら、とっくに離陸していたようだった。
機内では、ホノカアボーイを見て、寝て、ホノカアボーイ(続き)を見る。

***

8月6日。

17時頃、関空到着。
バス乗り場へ行くと、ちょうど京都行きのリムジンバスが発車するところだったので、それに乗って帰る。

帰りは地元のお店で和食ビュッフェを食べてから帰宅。
あまり食欲ない・・・、と思っていたけれど、ふっくら炊きあがった白いごはんや梅干し、具だくさんのみそ汁は、本当に本当においしくて、満腹になるまで食べた!

やっぱり日本はいいなぁ!

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旅から1年も経って、ようやく旅日記を書き終えることができました。
最初から飽きずに読んでいてくれている方がもしいたら、ぐーたらな更新におつきあいいただきありがとうございます。

やっぱり、一人旅だと帰ってから思い出を分かち合う人がいないので、なんとなく記憶が薄れがちに・・・。

そして一人で淡々と旅した記録なので、日記も面白エピソードで溢れていたクロアチア・ベルギーの旅と比べて淡々としがちに・・・。
一緒に旅を楽しむということだけでなく、あとでずーっと一緒に思い出して分かち合う喜びも、誰かと旅することの醍醐味だなぁなんて、しみじみ思いました。

やっぱり、おいしいものをおいしい!とか、きれいなものをキレイ!とか、おもしろいことでケラケラ笑ったりとか、失敗も一緒に笑ったりとか、わかちあうことで2倍になることってあるよなぁって思ったんです。

小さな頃からずっと一人が自由きままで一番心地いいと思っていた私がこんなふうに思うようになるとは・・・。
成長?退化?笑

でも、好きなだけ、好きなギャラリーの好きな絵の前にいられたり、いくらでも立ち止まって思う存分写真を撮れたり、スケッチできたりするのはやっぱりひとりの醍醐味。
さびしくて誰かとしゃべりたいあまり、やたらドイツ語が上達したり・・・とかもね。

プラハやチェスキークルムロフの街並みや、緑に囲まれたブレッド湖は本当にきれいだったし、
ウィーンのギャラリーは本当に魅力的なものが多く、またゆっくり滞在したい街の一つになりました。

街並みがキレイで、古いものがきちんと大切にされ生かされているヨーロッパ。
魅力的な街がいっぱいで、ますますヨーロッパが好きになりました。

次は、8月3日から、南フランス・ニースから海岸沿いの街を電車でめぐり、イタリア・フィレンツェまで旅する予定です。
今度は久しぶりの二人旅なので、面白エピソード満載になるかも・・・?
楽しみです!

→ 「チェコ・オーストリア・スロベニアの旅」をはじめから読む方はこちら

 

チェコ・オーストリア・スロベニアの旅 ~ 9日目 ブレッド城とブレッド湖。

2009年8月4日。

今日はスロベニアのブレッド湖のほとりでゆっくり過ごします。

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8時起床。

雨が降っているので少しゆっくり寝る。
ネットで調べると午後はくもりらしい。
まだザーザー降っているので少し部屋でゆっくりする。

10時半頃出発。

昨日ATMでキャッシュカードが使えなかったので銀行で両替する。
”HOME Design”というカントリー風雑貨の店に入る。
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奥にはなぜか大きなおもちゃ屋さんが。

おもちゃ屋さんでおみやげ用に赤ちゃん用絵本を2冊購入。
こどもっぽい色づかいがなんだかかわいいこの本。

この本をあげたO田さんには「スロベニアではちょうちょ青なんや!」って言われました・・・。ホンマや。笑
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***
その後は、KAVARNA PARKというレストランへ。

目の前に湖が広がる席。
私が席に着いたあと店が混み始めて、湖に面した席はうまってしまった。
良いタイミングだったみたい。

Originala blejska kremna rezinaというブレッドオリジナル?のケーキとカプチーノを注文。
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ケーキはたっぷりのクリームの上にミルフィーユの生地がのっている。
クリームはしっとりとしておいしいけれど、甘くて途中からおなかがもったりしてしまう。
カプチーノはとてもおいしい!

テーブルにはときどき、スズメのような小鳥がやって来る。かわいい・・・。
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***

小鳥とたわむれたあとはブレッド城へ。

14時頃、ブレッド城のある山を登り始める。
↓崖の上にあるのがブレッド城です。
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↓お城行き山道の看板。
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本には”急な坂を登らないといけないので、バスがおすすめ”と書いてあったけれど、10分足らずで登れるさわやかな山道だった。
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お城からはブレッド湖全体を見渡すことができて、とてもいい眺め。
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お城も白い石の壁に赤い三角屋根でかわいい。
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中はミュージアムやおみやげ屋さんやカフェになっている。
1時間ほどぶらぶらして下山。

***
その後は湖畔で白鳥とたわむれる。

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白鳥とたわむれていたら、勢いあまった白鳥に指を噛まれる。
くちばしにはすごい力があることがわかった・・・!
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そしておやつにポテトを買い、湖畔のベンチで食べる。
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17時頃から、マウンテンバイクをレンタルして、2時間ほどのサイクリングへ。
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自転車で15分ぐらいのところにあるヴィントガル渓谷を目指してみる。
渓谷は18時までしか入れないので結構ぎりぎり・・・。

ところが、何となくそれっぽい方角へ向かって走っていると、人っ子ひとりいない草原のようなところへ出てしまう。

地図を見ても、草原には目印になるものがないので、自分が今どこにいるのかわからない・・・。
ち~ん・・・。
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18時近くなったので、渓谷は断念して引き返すことに。

お城を目指して引き返していたら、お城へ続く急な坂道(自動車用)をうっかり自転車で登り切ってしまった。。。

うっかり登った坂を颯爽と下り、ようやく元の湖へ戻ってくる。
もうすぐ2時間が経とうとしているので、少し湖畔を走って自転車を返却。

***

宿に戻って少し休憩。

自転車を借りたときにもらった地図を見ていると、昨日カードが使えなかったATM以外にもATMがあることがわかり、お金をおろしに行く。

今度は無事おろせた!

ATMが使えないと思ってとても慎重にお金を使っていたけれど、おろせた途端気持ちに余裕が生まれて、おいしいものを食べに行こうという気になる。

ブレッド湖でとれるらしい、マスのグリルが食べたくて探してみたけれど、どこにあるのかわからず、お昼のKAVARNA PARKに再び行ってみる。

マスのグリル、あった・・・!
「マスのグリルと、ライスをください!!」と言うと、
「これは付け合わせでポテト(フライドではない)がついてるんだけど・・・、さらにライスがいるの?」とウェイターさん。

「マスとライスが食べたいんです・・・」というと、ポテトをライスに変えてくれた!
魚にはごはん。と思うのは日本人だけかなぁ・・・。「パンはいる?」ときかれたし。

やってきたのは昔食べたビワマス(琵琶湖産)の5倍はありそうな大きなマス!
大皿からしっぽがはみだしている。もっと小さくてよかったけど・・・。
おいしかった。
ライスは細長いパラパラライス。
もっちり日本米が恋しいけれど、パンよりはいい。
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食後にマキアートを頼むと、「マキアートは濃くて小さいやつだよ。ラテ・マキアートがミルクが入ってて大きいやつ」とのことで、ラテ・マキアートを注文。

やってきたラテ・マキアートはお昼に飲んだカプチーノの2倍ぐらいの大きさで、片手でカップを持つと、指がピキッとなるほどだった。

料理はそこそこの値段だけど、ここでも他の店でもコーヒーがとても安い。
カプチーノは260円ぐらい、ラテ・マキアートも320円ぐらい。(当時1ユーロ=約140円)
今回のウェイターさんはとても気さくな人で、お会計のときは日本語で「アリガト!」と言ってくれた。

最後にやっと料理らしいものが食べられてヨカッタ。ATM様々!

— 10日目 リュブヤーナ、そして日本へ・・・。に続く。 —
→ 「チェコ・オーストリア・スロベニアの旅」をはじめから読む方はこちら

 

チェコ・オーストリア・スロベニアの旅 ~ 8日目 ウィーンからスロベニア・ブレッドへ。

2009年8月3日。

楽しかったウィーンを離れ、今日はスロベニアのブレッドへ向かいます。
ゆっくり電車移動の一日。

************************************************

6時起床。

同じ部屋に泊まっている韓国人のアーヨンは、今日プラハへ向かうらしい。

お互いウィーン最終日ということで、一緒に朝ご飯を食べる。
アーヨンはユーレイルパスで15日間のヨーロッパ旅行中。
ドイツのフュッセンという街がいちばん良かったと言って、お城の写真を見せてくれた。
日本は東京に行ったことがあるそう。お台場が好きだそうだ。

そしてアーヨンは旅立ち、私も9時頃宿をチェックアウト。
本が増えたので荷物が重い・・・。
そしてプリングルスを部屋の棚に忘れてきた・・・。
でも忘れたのがプリングルスでヨカッタ・・・。

駅前の郵便局で日本宛のハガキを出し、9時半の電車に乗る。
Westbahnhofのスーパーでジュースを買ったり、そのあと電車を乗り過ごして引き返したりしていて、
何とか発車10分前の10:20にVillach行きのホームに到着。

Villachというのはオーストリアの、スロベニア国境近くにある街らしい。
結局その電車が10分ぐらい遅れたので、逆にちょっとヒマだった。
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***

電車は広くて荷物を置く棚もある長距離仕様。
6席ずつ区切られていて部屋のようになっている。

Tschüss,Wien!
3日間でドイツ語が思っていた以上に話せるようになった。
でも相手の言っていることが聞き取れないので、帰ったら勉強してみようと思う。

車内では、乗り合わせたオバチャンたちが盛り上がっている。
何を話しているかはよくわからないけれど、1人のオバチャンが足の甲をケガか日焼けかしていて、もう1人のオバチャンが、「バナナの皮を貼るといいわよ!」と持っていたバナナの皮をあげていた。
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出発してから2時間。

Leobenというところにいるようだ。

おなかがすいたので、日本から持ってきた駄菓子のビッグカツをここで初めて食べる。おいしい!
なんかおにぎり食べたくなってきた・・・。

外では雨が降り始めた。ブレッド湖の天気はどうかなー。

***

15時、終点Villach着。

予定より15分ぐらい遅れているけれど、乗り換えの電車は待っていてくれた。

15時10分 Zagreb行きの電車に乗り換え、ブレッドに向けて出発。

今度の電車はガラガラで、私が乗っている車両には、人っ子ひとり見あたらない・・・。
さびしい。。雨だし。。。

さびしさのあまり、窓の外を興味津々に眺めていたひよこが↓
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寝てしまうほど。
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そして16時過ぎ、車掌さんが検札に来る。

乗り換えまでにチケットを買う時間がなかったので、その場でお金を払う。

スロベニア語で大きな声で話すのでビクビクしていたけど、目的地のLesce-Bledに着くとドアを開けて教えてくれた。

時刻表よりは40分ぐらい遅れて16:20着。

***

(↓駅舎はこんな感じ。こじんまりしています。)
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宿のあるブレッド湖畔までは3kmぐらいらしいので歩いてみようかと思っていると、大粒の雨が降って来たので駅前のバス停へ戻る。
バスまでは30分以上あるけれど、雨宿りがてら待つことに。

17時すぎ、バス到着。
17:15 ブレッドのバス停に到着。

雨が強くて雷まで鳴ってきたので雨宿りしつつちょっとずつ宿へ。
40分ぐらいもかかって18時にようやく宿到着!

今回の宿、Vila Gorenkaは、すぐそこがブレッド湖のとてもいいロケーション。
部屋も広くて、シングルで予約したのにベッドが2つある。

お風呂は共用だけど、バスタブがあってとても広い。

濡れたストールやリュックを乾かすのにドライヤーが重宝する。
髪を乾かすだけならいらないかなぁと思っていたけれど、持ってきて良かった!
(荷物になるので傘は持っていなかったのです・・・)

***

19時頃、ごはんを食べに外出。

雨はまだ降っているけれど、帽子とストールで何とかなる。

すぐ近くのファーストフード店でベジクレープを注文。
日本のクレープより厚く、うすーく焼いたホットケーキという感じ。
中にはトマト、タマネギ、レタス、カレー味のチーズが入っていておいしい。
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そのあとは、ブレッド湖の周りを少し散歩。
大雨が降ったのに、水は透きとおっている。
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今にも落ちそうなぐらい湖に近いところにベンチがある。
ゴミ箱はカエル型。
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そして早めに宿へ戻る。
久々の一人部屋は気ままだけど、何だかさびしいなぁ・・・。

チェスキー・クルムロフのKrumlov Houseのアットホームさが懐かしい。
キッチンも使えたし、よかったなぁ。
明日は少しは天気回復しますように・・・。

— 9日目 ブレッド城とブレッド湖に続く。 —
→ 「チェコ・オーストリア・スロベニアの旅」をはじめから読む方はこちら

 

チェコ・オーストリア・スロベニアの旅 ~ 7日目 ウィーン美術館めぐり。

2009年8月2日。

ウィーン郊外のベートーベンゆかりの地、ハイリゲンシュタットへ。
そのあとは、クリムトやシーレの絵のある美術館へ行きます。

************************************************

7時起床。

朝食を食べて、バスでOttakringへ。
OyyakringからHondelskai行きのSバーンでHeiligenstadtへ向かう。10分ほどで到着。
そこからバスで5分ほどのArmbrustergasseで下車。

ちょっとうろうろとしていると、教会の鐘が鳴り始めた。
昔、ベートーベンが散歩した小径に向かう途中だったけれど、
中に入るとちょうど日曜の朝のお祈りが始まり、うっかり参加してしまった。
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賛美歌を歌い、神父さんのありがたい話(ドイツ語なので全くわからず)を聞く。
最後、まわりの人たちと握手をする。
隣や前にいた人たちが握手してくれた。

気付いたら始まってから1時間近く経っていた。

***

そしてバス停のあったArmbrustergasseを10分ほど北へ歩き、Beethovengangへ。
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ベートーベンが交響曲の着想を得たというシューライバーという小川沿いのこの道で、私もとある構想を練ることにする。

道は緑に囲まれていて気持ちがいい。
地元の人がときどき散歩やランニングで通り過ぎる程度で空いている。
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しばらく木に囲まれてのんびり。
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1時間ぐらいラクガキなどしていたら、ベートーベン並のすてきな着想(?)が得られたので元来た道を戻る。

途中ベートーベン遺書の家に寄り、ArmbrustergasseからKahlenberg行きのバスに乗る。
Kahlenbergは小高い丘の上で、ウィーンの街が一望できるらしい☆

↓これは遺書の家の裏庭。
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***
20分ぐらいバスで丘をのぼるとKahlenbergに到着。
山や畑や川、ウィーンの街が見渡せてとても眺めがいい!
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オープンカフェで景色を見ながらお昼ごはん。
トマトやパプリカとチーズのサンドに、アイスカフェラテ。
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向かいのカフェでは入り口でテノール歌手が歌っている。

下山後は、憧れのクリムトとシーレの絵を見に、LEOPOLD MUSEUMへ向かいます。
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***
バス、トラムと地下鉄を乗り継いで16時前ぐらいにLEOPOLD MUSEUMへ。

クリムトにたどり着く前に、昔のウィーンの街の写真や絵が展示されている部屋を見る。

時代をたどって展示をずーっと奥まで歩いて見ていくと、部屋のつきあたりに大きな窓があって、「これが今のウィーンです」という粋な演出。

窓の向こうに広がる、今日この瞬間のウィーンの景色が1枚の大きな絵みたいに見える。
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そしてエゴン・シーレ。

家や街、机の上を描いた絵がとても良かった。
人物もいいけれど、こういう無機質なものがあのタッチで描かれているのがとても好き!

シーレは、28歳でインフルエンザで亡くなったらしい。
若い感じがするなぁとは思っていたけれど、私が今まで生きてきたのと同じぐらいの時間でこんな作品を・・・としみじみしてしまった。

そしてクリムトの”Death and Life”という天使と死神のような絵。
色づかいも洋服の模様もとても好きで、ずっと見ていたいぐらいだった。

なんだか感想がどれもこれも抽象的で美術界の彦摩呂がいたら怒られてしまいそうだけれど、
本当に、無理に言葉にするのは野暮だと思うぐらい素敵だったので、もし機会があれば、見てみてください。

ミュージアムショップで画集やポストカードを選んでいると、もう5時前。

本当はここに閉館までゆっくりいるつもりだったけど、他のクリムトの絵も見たくなったので、急遽”Belvedere(オーストリア美術館)”にも行くことに。

6時閉館なので急がないと・・・!場所も知らないし・・・!ということであせりつつ落ち着いて路線図を見る。
D番のトラムなら1本で行けることが判明。
何分ぐらいかかるかはわからなかったけれど、とりあえず行ってみる。

トラム乗り場に着くと、幸いすぐにトラムが来た。

そしてSchloss Belvedereで下車。
トラムを降りるとすぐ左にベルベデーレ宮殿の屋根が見えた。
これなら間に合う!なんとか30分は見れそう。
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しばらく歩いて美術館入り口に到着。

階段をのぼって少し歩くと、クリムトの”The Kiss”の絵があった。

これを見たいがために焦っていたので、見つけたときはルーベンスを見たネロみたいな気持ちになってしまった。
とてもきれい。
ずいぶん長い間見てしまった。

シーレの描いた大きな油絵もあった。
シーレは鉛筆で描いたやつのほうが好きだなぁ。

ベルベデーレには他にも、世界史の教科書に載っているナポレオンの肖像画など、昔の油絵もたくさん展示されていた。
クリムトを見すぎて、こっちは1秒ぐらいしか見れなかった。
間に合ってよかったなぁ・・・。
これでウィーンの日々を悔いなくしめくくれる・・・。

そして再びトラムに乗り帰途につく。
20時半、宿へ戻る。

***

もともと行きたかったチェコとスロベニアの間にあるという理由で行くことにしたウィーン。

3日間も、持て余すかなぁと思っていたけれど、とても充実していた3日間だった!
来てよかったなぁ。

ちなみにウィーンでいちばん良かった絵は、クリムトの”Death and Life”。
ポストカードも画集も買ったけれど、やっぱり本物は比べものにならない。

できればもう1回ぐらい見られるといいなぁ・・・。
絶対またウィーンへ来よう!!

— 8日目 ウィーンからスロベニア・ブレッドへに続く。 —
→ 「チェコ・オーストリア・スロベニアの旅」をはじめから読む方はこちら

 

チェコ・オーストリア・スロベニアの旅 ~ 6日目 バッハウ渓谷・ドナウ川クルーズ。

2009年8月1日。

ウィーンから電車で1時間半ぐらいのところにあるちいさな街、Melkへ。
ドナウ川クルーズをします。

************************************************

5時半起床。

ネットで電車の時刻などを調べる。
7時、朝ごはん。
ここのホステルは朝食付き。
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最近ずっとパスタやパンやチキンやポテトばっかりだったので、久しぶりにさわやかな食事にありつけた。
朝食付きってありがたいなぁー。

そして、またバスでOttakringへ。
電車に乗って、8時半頃Westbahnhof到着。Melk行きの切符を買う。
券売機には英語表記があってわかりやすい。
そして、5番ホームで電車を待つ。
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ホームには自転車の人がたくさん。
今から電車なのに、もうヘルメットをかぶっている。
”これは○○行きの電車ですか?”というドイツ語のフレーズを使ってみたくて、目が合ったマダムに聞いてみる。
通じた!ありがとう、マダム。

そして電車到着!
2nd class(エコノミー)に乗ったつもりが座席がとても広々していて心配になり、”Ist das der wargenklasse2?”と前の席のマダムに聞いてみる。
通じた!そして車両も合っているみたい。ホッ。

9:20 発車。車窓から見える景色は山が多い。
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ひまなので、日記を書いたり友達にハガキを描いたりして過ごす。
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***

11時 Melk着。思っていたより時間がかかって11時~のドナウ川クルーズには間に合わなそうなので、次の船がある13:50まで街を歩いてみることに。
こじんまりしていてとてもかわいい街。
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町の中心部にはオープンカフェがたくさんあって、ビールやコーヒーを飲む人たちでとてもにぎわっている。
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その通りを歩いていると、”KARL GUNDACKER”というお肉屋さんがあって、好きなハムやソーセージをパンに挟んでもらえるようだった。
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どうやって頼めばよいかわからず、おいしそうなのを注文していた人の後にすかさず「同じの下さい!!」と言って何とか買えた。

そのあと船着場へ行ってドナウ川クルーズのチケットを買う。
まだ1時間以上あるので誰もまっていない・・・。
時間を持て余し、再び街中へ戻る。
高台にある大きな修道院をちらっと見て再び街へ戻る。
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すると、ウェディングドレス姿の花嫁さんが、楽しそうにほうきで割れたグラスを掃除していた。
続いて花婿さんもちりとりでたのしそうに割れたグラスを片付けていた・・・。
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それから13:25頃船着場に戻ると、たくさんの人が並んでいた。
でも大きな船なので大丈夫。
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一人でクルーズに来ている人はほとんどいなくて少しさびしい。

スペイン人の家族と同じテーブルになった。
スペイン人のお父さんは、何度も私と川やお城の写真を撮ろうとしてくれるけど、すごく下手で、ほとんど私の顔しか写っていない。

途中で船内にいるのに飽きてデッキに出る。
とても混んでいてまぶしいけど風が気持ちいい!
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ドナウ川は、近くまで山が迫っている湖西(滋賀県西部)のような景色。
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***

15:30ごろKremsに着いてMelkへ引き返す。

往復する人は少ないらしく、Kremsからの帰りのデッキはとても空いていた。
4人席をひとりじめしてくつろいでいると、オッチャンが、「ここ、いいかな?」と話しかけてくる。
「どうぞ」と言うと、「全部で5人、しかも全部オッサンだけど・・・」とのこと。
オッチャンたちは、67~70歳で、オーストリアのグラーツから来たらしい。

5人では狭かったのか(なにしろ4人席・・・)、暑かったのか、途中でオッサンは3人に減った。(船内にいたみたい)
オッサンたちのおかげで帰りはとてもたのしかった!
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オッサンたちのドイツ語の話はほとんど聞き取れないのでとなりのオッサンが時々訳してくれる。
Spitzで降りるオッサンたちにさようならを言う。
手を合わせて”さようなら”と日本語で言うので、「それはいただきますのポーズですよ」と教えてあげる。

オッサンたちを見送って、私もMelk行きの船に乗り換える。
そのあとは1人になり、おとなしくMelkへ。

***

19時、Melk着。

アイスティーとプリングルスを売店で買い、19時20分の電車を待つ。
売店のオッチャン、とてもいい人だった。

新しく”これ、いくらですか?(Was kostet das?)”を習得。
そして電車に乗って、20:50 ウィーン・Westbahnhof着。
駅構内の、”Mr.Lee”という中国人ぽい人がやっている店で寿司をテイクアウトする。

21時半に宿に戻って、食堂でさっき買ったお寿司を食べる。
にぎり×3、かっぱ巻き×3の少なさで600円という驚きの価格だけど、ちゃんと日本のと同じお米が使われていてホッとする味だった。
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部屋に戻ると、昨日のドイツ語を話す2人はチェックアウトしていて韓国人の女の子(アーヨン)が来ていた。
「私、ちょっとだけ韓国語わかります。妹が勉強してたんです」って韓国語で言うと、韓国語で何か言ってくれたけどわからなかった。

話せて相手に通じるけど返事が聞き取れないっていう、このパターン多いな・・・。
妹にメールで問い合わせ、”チャラシネヨー(お上手ねー)”だと判明。
乾燥していて日差しが強いせいか、肌がカサカサになる。
乾燥対策のパックとか持ってきたら良かったかも。

☆今日のまとめ☆
ドナウ川クルーズは、日本からわざわざ行くほど面白くはない。
しかし、船上で陽気なオッサンたちに出会えた場合はこの限りではない。

— 7日目 ウィーン美術館めぐりに続く。 —
→ 「チェコ・オーストリア・スロベニアの旅」をはじめから読む方はこちら

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特集”「かわいい」系13人のイラストレーターズファイル”で取り上げていただきました。

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