私事ですが、12月27日の早朝に母が亡くなりました。
膵臓癌でした。
ここで書くべきか迷ったのですが、3月に「母の病気がわかったので滋賀に帰ります」と書いて以来経過の報告も全くしておらず、気にかけていて下さった方もいらっしゃると思いますので、ここでお知らせします。
今年3月に告知を受けてからわずか10ヶ月。
病名や、手術はすでにむずかしいということを聞いてある程度覚悟はしていたつもりですが、心の奥では奇跡を信じようとしている自分がいて、こんなに早くこの日が来てしまうとは考えられませんでした。
私が滋賀に帰ったばかりのころは、母は一見とても元気で、よく一緒にケラケラ笑っていました。
「笑いすぎて、今のでがん細胞全部なくなったかもなぁ~」なんて言っていました。
こうやって毎日楽しく暮らしていれば、奇跡も起こるかもしれないという気持ちになりました。
でも症状が進むにつれ、病気の深刻さを受け入れざるを得なくなり、お互い気持ちに余裕がなくなって、最初みたいに冗談を言うことや楽しく雑談することがうまくできなくなってしまいました。
再入院してからは病院に行っても喜んでくれているのかわからず切なくなってしまうことも多かったけれど、先の見えない病気で、きっと不安でたまらなかったのだろうと思います。
今になって思えば「あのとき、もっとああしていれば・・・」と思うことばかりですが、最後の1年を、母のそばで過ごせてよかったです。
今はつらい病気から解放されてやっと楽になったねという気持ちと、心にぽっかり穴が開いたようなさびしい気持ちと、なんだかまだ信じられない気持ちとが入り混じっています。
最後の日々は、今までの母との楽しい記憶の上に苦しい記憶が上書きされていくようで辛かったけれど、今になって思い出すのは不思議と楽しかったことや笑ったことばかり。
北京オリンピックの北島康介の泳ぎに感動した母が「北島三郎はすごいなぁ~」と言っていたことが忘れられません。
北島三郎は水泳選手じゃないョ・・・。
本当にかわいい人でした。「病院、退屈やわぁ」って、ふらりと帰ってこないかなぁ。
まだまだ話したいことがいっぱいあるし、親孝行どころか心配かけっぱなしになってしまったし、あぁ、やっぱり悔しいしさびしいなぁ。
そういうわけで、新年のご挨拶は控えさせていただきますが、今年一年お世話になった皆さん、本当にありがとうございました。
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